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生きているんじゃない、生かされているんだ②

 

時計の針を巻き戻すこと数か月。

 

 

 

わたしには当時8年間付き合っていた彼が居た。

 

結婚したいけれども、彼はどう考えているのだろう、なんて考える

 

悩める28歳の乙女、だった、多分。笑

 

年末だっていう事が無条件にわたしの気持ちを急かしていた。

 

普段使っているバッグの奥底にシワクチャに丸まった紙を見つけ

 

なんだこれ?こんな時に限って開いて中身を確認する。

 

 

 

「アニマル鑑定 三万円」

 

怪しい、怪しすぎる。しかも電話ってどういう鑑定なんだ。

 

意味がわからなすぎる。

 

 

 

でもちょっと気になった私はその紙を捨てることが出来ずに

 

またシワクチャに丸めてバッグに放り込んだ。

 

 

 

その翌日アルバイト先へ行くと、なんと特別ボーナスが支給されるとかで

 

バイトなのに嬉しいー!!!!と明細を開いてみたらまさかの

 

「三万円」

 

え?ナニコレ、そういうこと?

 

 

 

帰宅後またあのバッグのなかでシワクチャで待つ紙を開き

 

うーん、しばし見つめ合う。この先もフラとバイトで忙しいしなぁ。

 

フラ以外に欲しいものも、やりたいことも無い。

 

あぁ、そうだ、フラのこと聞いてみよう!

 

 

 

そう決めると凄い速さで電話をかけていた。

 

電話口の女性はシャキシャキとした関西弁のおばちゃんで

 

名前を聞かれた。予約完了。

 

え、名前だけ?それだけでいいの?やばっやっぱり怪しい!

 

でもまぁいいか、ドブに捨てたと思って楽しもう。

 

 

 

と、予約までの1か月、このことをすっかりと忘れて過ごした。